目次
「ねえ聞いて!」が止まらない。
おしゃべり大好きな我が子と、ママがお互い笑顔で過ごすためのヒント
「ねえねえ、ママ!あのね、聞いて!」
キッチンで夕飯の準備に追われている夕方。
お鍋はコトコトと火にかかっているし、手元のスマホには急ぎの連絡が入っている。
頭の中では「あれをして、これをして、次はあのお迎えに行って……」と、タスクが分刻みで駆け巡っている。
そんな、1分1秒を争うようなバタバタの時間帯に限って、子どもは満面の笑みで、全力で話しかけてきますよね。
「あのね、今日学校でね、〇〇くんがね、すっごく面白いことを言ったんだよ!それでね、僕がこう言ったらね……」
「うん、うん、そうなんだね。すごかったね」
最初はなんとか優しい笑顔を作って、相槌を打とうと頑張るママ。
けれど、おしゃべりの波は一向に引く気配がありません。
パパと大事なスケジュールを確認し合っている時も、仕事の電話をかけている最中もお構いなし。こちらの状況など一切お目に入らない様子で、ぐいぐいとお話の輪に割り込んできます。
少しでもこちらから「今はね……」と言葉を挟もうとすると、「あ、それでね!まだ続きがあるの!」と、瞬時に自分のペースへ引き戻されてしまう。
こちらの言葉は一切耳に届いていないかのように、ただひたすらに自分の世界を話し続ける我が子。
朝起きてから夜眠るまで、一体どこで息継ぎをしているんだろうと不思議になるくらい、一日中途切れることのないマシンガントーク。
毎日毎日、この怒涛のようなおしゃべりに付き合っていると、いくら我が子、世界で一番大切な宝物だと分かっていても、ママの心のコップはあっという間に限界を迎えてしまいます。
「いい加減にして!今は忙しいって何回言ったら分かるの?!少しは静かにして!!」
とうとう張り詰めていた糸が切れて、大きな声を荒げてしまう。
その瞬間、ピタッと静まり返った部屋。
子どもの驚いたような、しょんぼりとした顔を見て、胸にズキンと痛みが走る。
そして夜、すやすやと眠る我が子の可愛い寝顔を見つめながら、「どうしてあんなに怒っちゃったんだろう」「もっと優しく聞いてあげられたらよかったのに……」と、一人で猛烈な自己嫌悪と罪悪感に押しつぶされそうになる。
かつての私も、一日中途切れない我が子のマシンガントークに頭の中がパンパンになり、逃げ場のない毎日に心がすり減っていました。
頭痛が慢性化し、子どもが口を開くだけで「またか……」と身構えてしまう時期すらあったのです。
だからこそ、今まさにそんな毎日に疲れ果て、苦しんでいるあなたのしんどさが、痛いほどよく分かります。
でも、どうか自分を責めないでくださいね。
あなたは決して「冷たいママ」でも「ダメな母親」でもありません。
限界まで一生懸命、子どもと正面から向き合っている証拠なのですから。
なぜおしゃべりが止まらないの?アイデアが溢れる子の頭の中
人の話を聞かずに自分ばかり話し続けてしまう、大人の話に悪気なく割り込んでしまう。
そんな子どもの行動を見ていると、つい「私のしつけが悪いのかな」「自分勝手でわがままな子に育ってしまったらどうしよう」と不安になるかもしれません。
けれど、安心してください。子どもがこれほどまでにおしゃべりを止められないのには、ちゃんとした理由があります。
決して、ママを困らせようと意地悪をしているわけではないのです。
彼らの瑞々しい頭の中を少し覗いてみると、実は驚くような景色が広がっています。
- 思いついた瞬間に言わないと忘れてしまう:彼らの頭の中では、まるで綺麗な泉のように、次から次へと新しいアイデアや発見、おもしろい言葉がぽんぽんと湧き出ています。大人なら「後で話そう」と脳内のポケットにストックしておけますが、子どもにとっては「今すぐこの瞬間に言葉にして出さないと、このキラキラした思いつきがどこかへ消えてなくなってしまう!」という、無意識の切実な焦りがあるのです。
- 「今は待つ」のブレーキが少しのんびり屋さん:「今は大人が大切な話をしているから静かにしよう」「ママが忙しそうだから後にしよう」と、自分の「話したい!」という強い衝動にブレーキをかける脳の働きが、まだ少しのんびり育っている途中なのです。アクセルは超高性能なのに、ブレーキがまだ組み立て中。だから、悪気なく言葉が口から飛び出してしまいます。
- おしゃべりで自分の不安を解消している:言葉を外に出し続けることで、自分自身の高ぶった気持ちを落ち着かせようとしている場合もあります。また、一番大好きなママの注目を引くことで、「ママは僕を見てくれている」「私はここにいていいんだ」という、安心のエネルギーを一生懸命に補給している状態でもあるのです。
この「頭の中の仕組み」を客観的に知るだけでも、「わざとママをイライラさせているわけじゃないんだな」「頭の中で花火が上がっている状態なんだな」と、少しだけ心のゆとりが生まれませんか?
ママの心を守る。「後で聞くね」の優しい境界線づくり
子どもの特性や頭の中が理解できたとしても、ママだって一人の感情を持った人間です。
心に余裕がまったくない時に、その溢れるエネルギーをすべて正面から受け止めようとするのは、気合や根性論だけでは絶対に無理があります。
ママの心が倒れてしまっては元も子もありません。
そこで、私が実際に試してみて、本当に毎日のイライラが激減したアプローチをご紹介します。それは、「今は無理だから、これが終わったら必ず聞くね!」と、きちんと言葉にして伝えることです。
忙しい時、私たちはつい「うんうん、へえ、そうなんだ」と、手元を動かしたまま生返事をしてしまいがちです。
実は、これが落とし穴。
子どもは「ママが本当は聞いてくれていないこと」を本能的に察知します。
だからこそ、「もっと聞いて!」「こっちを向いて!」と、さらに大きな声で、さらにたくさん話しかけて、ママの気を引こうとエスカレートしてしまうのです。
ですから、子どもがお話を割り込んできたその瞬間、あえて作業の手を10秒だけピタッと止めてみてください。
そして、子どもの目ときちんと視線を合わせて、優しく、でもはっきりとこう伝えます。
「ごめんね、ママは今、とっても大事なお仕事の連絡(またはお夕飯の準備)をしているから、お話が聞けないの。でもね、このお皿洗いが終わったら、あなたの話をちゃんと100%聞くからね。それまで少しだけ、待っててくれる?」
ポイントは、「あなたのことが嫌いだから遮る」のではなく、「あなたのお話を大切に聞きたいからこそ、今は待ってほしい」というニュアンスを伝えることです。
これは、お互いの大切な時間を守るための、とても優しい境界線です。
もちろん、最初のうちはルールを忘れて話し続けてしまうかもしれません。
それでも根気強く、「お約束通り、お皿洗いが終わったよ!さあ、さっきのお話、ママにたくさん聞かせて!」と、約束を守って全力で聞く姿勢を見せてあげてください。
「ママは言った通り、後で必ず私のお話を聞いてくれる」という確かな信頼関係が体の中に積み重なっていくと、子どもは驚くほど安心して、静かに待つことができるようになっていきます。
今日からできる!おしゃべりな子への具体的な工夫
「静かにしなさい!」というお説教でその場を抑え込もうとするよりも、子どもの個性に合わせた小さなお約束や工夫を日常に取り入れてみましょう。
ママの負担を劇的に減らすために、今日からできる2つのアイデアをおすすめします。
1. 「お話を聞くサイン」をあらかじめ決めておく
言葉で「ちょっと待って」と言うよりも、目で見てパッと理解できる「視覚的なサイン」の方が、子どもの脳にはすんなり届くことが多いです。
例えば、「ママが胸の前で両手をクロスしてバツのポーズをしたら、お話が一段落するまで待ってねの合図」「人差し指を一本口元に当ててウインクしたら、秘密のナイショ時間だよ」など、お人形で遊びながら事前に楽しくルールを作っておきます。
いざその場面が来た時に、無言でそのポーズをするだけで、「あ、今は待つ時間だ!」とお子様自身が自分で気づけるようになり、お互いに感情的にならずに済みます。
2. 時間を区切って「全力で聴く時間」を作る
家事の片手間に、終わりが見えない長いおしゃべりをダラダラと聞き続けるのは、ママにとっても大きなストレス。
それなら、思い切って時間を区切ってしまいましょう。
キッチンタイマーを準備して、「今からこのタイマーがピピッと鳴るまでの3分間は、ママはスマホも家事も全部ストップして、あなたのお話だけをしっかり聞く『スペシャル時間』ね!スタート!」と宣言します。
たった3分間でも、ママが自分のことだけを100%見て、耳を傾けてくれたという圧倒的な満足感があれば、子どもの心のコップは一気に満たされます。
驚くほどスンッと落ち着き、その後の切り替えがスムーズになるケースが本当に多いのです。
子どもの「トリセツ」を知ることで、ママの毎日は驚くほどラクになる
おしゃべりが止まらないのも、次から次へと新しいアイデアが湧き出てくるのも、実はその子が生まれ持った、かけがえのない素晴らしい「性質」の一つ。
見方を変えれば、将来たくさんの人を惹きつける大きな魅力や、創造性の原石でもあるのです。
でも、毎日そのパワフルなエネルギーを真正面から24時間受け止めていたら、ママの心が先にすり減って倒れてしまいます。
何度も言うように、しんどい時は周りを頼って休んでいいし、ママ自身の心地よさを何よりも一番大切にしていいのです。
根性論や我慢だけで乗り切ろうとするのは、もう終わりにしませんか?
子育てのイライラを根本からラクにするために、まずは我が子や、ご自身、そして家族の「トリセツ(取扱説明書)」を知ることから始めてみてください。
「あぁ、この子はこういう性質を持っているから、あの時あんな行動をしたんだ」
「私とはこんな風に性質が違うから、感じ方も違うんだな」
家族それぞれの生まれ持った特性タイプを知り、お互いの個性を客観的に理解できるようになると、これまで「どうして?」と悩んでいた我が子の行動の理由がストンと腑に落ちます。
日々の言葉かけや対応の仕方がガラリと変わり、子育てはグッとイージーで楽しいものへと変わっていくはずです。
無駄に声を荒げてしまうことも、夜一人で自分を責めて涙を流すことも、確実に減っていきますよ。
「毎日こんなに一生懸命頑張っているのに、なんだか空回りしている気がする」
「もっと我が子の個性を愛して、笑顔で毎日の時間を過ごしたい」
そう感じている方は、ぜひ一度、ご家族の特性タイプをチェックしてみてくださいね。あなたの心がふっと軽くなり、明日からの毎日が愛おしくなるような素敵なヒントが、きっと見つかりますよ。
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