二段ベッドに寝ていたことにより地震の際に命が助かった方がいます。
逆に組み立て式のねじが緩み死亡した事故もあります。
危ないベッドと安心できるベッドがあることを伝え、この記事では耐震の二段ベッドの紹介、補強方法を提供します。
目次
二段ベッド地震で命が助かった事例
阪神淡路大震災、熊本地震、東日本大震災…多くの犠牲者を出してきた自然災害ですが、近い将来、南海トラフ地震をはじめ、高い確率で大規模地震が発生すると指摘されています。
自分の命、大切な家族の命を何とかして守りたい。
今回は、その一つの例として、『二段ベッドで命が助かった事例』を紹介します。
子供さんがいるご家庭はもちろん、今は大人でも二段ベッドを使う方が増えています。お子様がいらっしゃらないご家庭にも、是非参考にしていただきたいと思います!
二段ベッドの下で助かった事例
①1995年に発生した阪神淡路大震災。早朝での発生ということもあり、二段ベッドの下で寝ていたところ、大きな家具や天井が倒壊してきた際、体と倒壊物の間に隙間ができ、怪我を防いでくれた上、逃げ出す隙間ができて助かった。
②2016年、数日に渡って多くの余震が続き、更に大きな揺れが2度も発生した熊本地震。夜から頻繁に続く余震に震えながら、家族3人で二段ベッドの下で寝ていたところ、2段ベッド上段が全ての落下物を受け止めてくれたおかげで3人とも無事だった。
二段ベッドの上で助かった事例
熊本地震発生の際、タンスが倒壊したが、2段ベッドの横の柵に当たり、上段で寝ていた子供が無事だった。また、その後天井も落下してきたが、二段ベッドとタンスがつっかえ棒のような形になって空間ができ、結果子供は無傷だった。
地震の際、特に就寝中は、大きな家具の下敷きになり、逃げ場を失って犠牲になった方が多くいます。しかし、例の用に二段ベッドを使用していると、上段でも下段でも命が助かった事例がありました。これらは、あくまで二段ベッドの強度が高かった場合といえます。
では、逆にニ段ベッドが原因で命を落とすことがあるのか調べてみました。
二段ベッド地震で圧死
二段ベッドで寝ている時に地震がくると、『ペシャンコになって上から押しつぶされるのではないか』と心配する方も多いと思います。
しかし、調べてみると、二段ベッドは、幅広いうえ、上段・下段などがしっかり支え合い、基本的に地震で倒壊する心配はないようです。
ただ、耐震対策が不十分な場合、
-
- ベッドが転倒する
- ベッドが分割する
- 床板が抜ける
などの危険性が出てきます。
地震の際の二段ベッドの危険性として考えられるのが、
- 普通のベッドに比べて横揺れが大きく、大地震の際に、上段と下段のフレームのつなぎ目が外れてしまい、倒壊するケース
- 縦横の揺れによりベッドの形状がひし形に歪み、バランスを崩して横転するケース
があげられます。
普通のベッドに比べて安全と言われていますが、やはり二段ベッドでもしっかりとした強度と耐震対策が必要ですね!
実際に地震の際、二段ベッドにより圧死した事例について調べてみましたが、見つかりませんでした。
では、地震以外で二段ベッドが原因で死亡した例について調べてみました。
二段ベッドの死亡事故
二段ベッドにおける主な事故として
- 寝返りによる転落事故
- ハシゴからの落下
- 床が抜ける
が挙げられます。
寝返りによる転落事故は、小学校高学年ごろになると危険性は減少します。小さいお子さんは軽いため、大人より広範囲で動いたり寝返りを打ったりするので、
- 上段の柵の高さは25cm以上のものを選ぶ
- ベッドの片側を壁につけておく
- 出来るだけ低いマットを使用する
などの対策が必要です。
ハシゴからの落下は、寝ぼけている時、夜中暗い時に降りる時、ベッド組み立ての際に足を踏み外した時などが原因です。こちらの対策として、
- ステップが幅広のものを選ぶ
- ハシゴがベッドに固定されているものを選ぶ
- ライト付きのベッドを選ぶ
などが挙げられます。
床が抜けるという事案は、基本的に通常の使用では起こりにくいですが、上段で数人が遊んでいたり、飛んだりしたことが原因で発生します。より安全性を高めるために、
- 耐荷量が150kg以上のものを選ぶ
- 湿気にやカビによる木材自体の強度を下げたいためにも、1ヶ月に1回は寝具を取り除き、床材をしっかり乾燥させる
などの対策方法があります。
実際に二段ベッドでの事故が原因で死亡した例について調べてみましたが、見つかりませんでした。
しかし、上段から落下して骨折した事例やハシゴから降りる際に、ハシゴのフックとサイドフレームの間に腕が挟まり裂傷した事例など大怪我に繋がる可能性もありますので、しっかりと危険を予測した上で、対策することが必要です。
また、組立式のベッドにも注意が必要です。消費者庁は、組立式家具を組み立てた際は、定期的に点検することを呼びかけています。特に、ネジが緩んでいるなどの不安定な状態で使用を続けると、床板が落下し、重大な事故につながる恐れもあります。
(消費者庁公式YouTubeより引用)
組立式ベッドを購入の際は、
- 部品の破損がないか
- 手順通りに組み立てているか
- 組立後も定期的に点検し、状態が悪いまま使用していないか(定期的に増し締めを行う)
などに充分注意してください。
また、我が国の工業規格をクリアした『JISマーク』や、民間団体が安全な製品目安として認証する『SGマーク』がついている製品を選ぶのも安全性を高める有効な手段といえますね。
地震に強い二段ベッド
実際に地震に強い二段ベッドについて調べてみました。
まず、地震に強いベッドの特徴として、
- ダボ(二段ベッドを連結している部分)の上下をネジで固定してある(→直下型地震などの縦揺れにも強くなる)
- ダボが二箇所差し込んである(→地震によってベッドが歪むのを防ぎ、津波を起こす海溝型地震の横揺れにも強くなる)
のどちらかが備わっているものを選ぶといいと言われています。
こちらの、マルトク家具ベッド専門店さんは、ダボの上下をしっかり固定してある他、店長さん自ら様々な実験を行い、耐震機能の高いベッドにこだわられています。
続いて、わくわくランドさんの『G☆SOLIDシリーズ』も耐震設計にこだわって作られています。こちらもダボをしっかり固定してあり、スノコが非常に丈夫なのも特徴です。↓↓
最後に、ベッド通販セラピスさんの『シルヴァーノ』。小さいお子さんが安全に長く使用できるように考えられており、安心耐震構造です。
他にも耐震性を謳った商品はたくさんあります。しかし、何をもって耐震性に優れているのかは、私達消費者がしっかり理解しておく必要があります。事前に上記の特徴が備わっているかチェックし、安全なものを選んでくださいね。
二段ベッドの耐震グッズと補強方法
では、すでに自宅に二段ベッドがある場合、どのようにして地震対策をすれば良いかについて述べていきます。
- 二段ベッドの脚を固定する
- 二段ベッドを壁に固定する
- 柵を補強する
主にこのような対策が挙げられます。
耐震グッズについては、ホームセンターなどに売っているL字型の金属部品や、ネット上で「家具転倒防止グッズ」で検索してみると出てきます。
ネジを使わずに粘着テープの力で補強するタイプのものもあります。
これらのグッズも利用しながら、万が一の際に自分や家族を守れるよう、日頃から対策をしておくことが大切ですね。