カレンダーが8月の後半を指し示すようになると、なんだか胸がざわつく。
宿題は終わったけれど、子どもの口数が少し減った気がする、朝なかなか起きてこなくなった、などの小さな変化。
そんなわが子の姿を見て、「もしかして新学期、学校に行きたくないって言い出すんじゃないかしら」と、心がソワソワしてしまいますよね。
「早く学校が始まってほしい」と思う反面、子どもの元気がなさそうな様子を見ると、親の私たちまで不安に飲み込まれそうになります。
特に夏休みが明ける直前の時期は、大人だって仕事に戻るのが憂鬱になるのと同じように、子どもたちにとっても大きなプレッシャーがかかるタイミングです。
今回は、そんなママのモヤモヤに優しく寄り添いながら、一緒にこの時期を乗り越えるヒントをお届けします。
8月後半、子どもの様子がいつもと違う?「行きたくない」のサインに気づいて
夏休みが終わりに近づくにつれて、子どものちょっとした言動が気になり始めるママはとても多いです。
「最近、なんだかイライラしているな」「ゲームばかりして現実逃避しているみたい」と感じることはありませんか。
実はこれらは、子どもが心の中で必死に不安と戦っているサイン、つまり「行きたくない」という SOS の初期症状かもしれないのです。
小学生の子どもたちは、自分の口で「学校が怖い」「新しい学期が始まるのが不安」と言葉にするのが苦手です。
そのため、体のだるさや頭痛、お腹の痛みを訴えたり、いつもよりわがままになって甘えてきたりすることで、不安を表現しようとします。
集団行動が苦手だったり、予定の変更に対して強いストレスを感じやすかったりする繊細なタイプのお子さんなら、その不安はなおさら大きなものになります。
お友だちとの関係や、毎日の授業のペースについていけるかなど、頭の中は不安なことでいっぱいになっているはず。
そんな時に「宿題は終わったの?」や「早く切り替えなさい」と急かしてしまうと、子どもの心はさらに閉ざされてしまいます。
まずは「何か不安なことがあるんだね」と、ありのままの様子をそっと見守る姿勢が、最初の大きなステップになります。
9月1日に増える小学生の登校渋り。あの頃の私も不安で押しつぶされそうでした
毎年、カレンダーが差し掛かる9月1日前後は、全国的にも多くの小学生が登校渋りを見せる時期です。
「どうしてうちの子だけがこんなに嫌がるんだろう」と自分を責めて、夜中に一人でネット検索を繰り返してしまうママも少なくありません。
私もまさにそうで、子どもが「学校に行きたくない」と泣きじゃくる姿を見て、目の前が真っ暗になった経験があります。
当時は、どうにかして学校に行かせなければと必死で、朝から「行きなさい!」「みんな頑張っているんだから」と声を荒げてしまいました。
今振り返ると、その時の私の対応は、不安を抱えるわが子の背中をさらに突き放すようなものだったと、とても後悔しています。
ママ自身が「学校は絶対に行かなければならない場所」と思い詰めてしまうと、そのプレッシャーは子どもに驚くほど伝わってしまうのです。
登校渋りは、子どもが自分の心を守るために一生懸命に出しているブレーキなのです。
決してママの育て方のせいではありませんし、子どもの心が弱いからでもありません。
あの時の私に「もっと肩の力を抜いて、まずは子どもの気持ちを丸ごと受け止めてあげて」と伝えてあげたいと、今でも強く思っています。
生活リズムを少しずつ戻そう!わが家が実践した「サイクル調整法」
夏休み中は、どうしても夜更かしや朝寝坊が増えてしまい、毎日の規則正しい生活サイクルが狂ってしまいがちです。
このサイクルが狂ったまま新学期を迎えてしまうと、体力的にも精神的にも、しんどさが倍増してしまいます。
そこでわが家では、9月1日の直前になって慌てないよう、少し早めの段階から生活リズムを整える工夫を始めました。
まずは、段階的な「早寝早起き」の習慣をリスタートさせました。
一気に元の時間に起きるのは難しいので、毎日15分ずつ就寝時間と起床時間を早めていくのがポイントです。
それと同時に、午前中の決まった時間に「自宅での学習」をスタートさせる時間を設けました。
これは難しいドリルを解かせるためではなく、「午前中に少しだけ机に向かう」という学校と同じリズムを取り戻すためのものです。
最初は5分や10分の簡単な読書やぬり絵、宿題の残りでも構いません。
「この時間は座って静かに過ごす時間だよ」という空気感に体を慣れさせておくことで、いざ登校した時のギャップを小さくできます。
毎日の生活サイクルを少しずつ戻していくことが、子どもの不安な心を整えるための、最も具体的なアプローチになるのです。
「夏休み楽しかったね」から始める会話。お友達とのつながりを取り戻す魔法
心が不安定になっている時、急に「新学期は何を頑張る?」と聞かれると、小学生はとても息苦しく感じてしまいます。
そんな時に効果的なのが、楽しかった過去の記憶を引っ張り出し、心を満たしてあげることです。
夕食時や寝る前のリラックスした時間に、「今年の夏休み、川遊びしたのが本当に楽しかったね」「あの時のアイス、美味しかったなぁ」と、たくさん思い出話をしてあげてください。
楽しかった思い出をママと共有することで、子どもの脳内には幸せな感情が広がり、心の緊張が自然とほぐれていきます。
さらに、心が少しほぐれてきたなと感じたら、さりげなくお友達の話題を振ってみるのもおすすめです。
「そういえば、〇〇くんは夏休みにどこに行ったんだろうね」「〇〇ちゃん、久しぶりに会ったら背が伸びているかもね」といった、何気ない問いかけをしてみましょう。
行きたくないという気持ちでいっぱいの頭の中に、お友達と会うことのワクワク感や楽しさを少しずつ滑り込ませていくのです。
「学校=嫌な場所」というイメージだけでなく、「お友達と再会できる場所」という温かいイメージを思い出させてあげること。
この小さな会話の積み重ねが、登校渋りを乗り越えるための心の栄養源となり、前を向くための強いパワーに変わっていきます。
焦らず一歩ずつ。明日の朝、ママと子どもが笑顔でいるために
もし、9月1日の朝を迎えて、子どもが「どうしても行きたくない」と泣き出してしまったら、どうすればいいでしょうか。
そんな時は、無理に引きずって連れて行こうとせず、一度その気持ちを「そっか、行きたくないんだね」と、そのまま受け止めてあげてください。
学校を休ませることは、決して負けでも、将来の脱落でもありません。
長い人生の中の、ほんの少しの「心の充電期間」なのだと、ママ自身が大きく構えてみてくださいね。
私たちはどうしても「完璧なママ」でいようとして、子どもの登校渋りを自分の責任のように感じてしまいがちです。
親として責任を感じてしまうのは当然のことですが、子育てで最も大切なのは、学校に行くことそのものよりも、「家が世界で一番安心できる場所である」と子どもが思えることです。
ママが焦らず、にっこり笑って「今日はゆっくり休んでいいよ」と言ってくれるだけで、子どもはどれほど救われるでしょうか。
一歩進んで、また一歩下がるような日々が続くかもしれません。
それでも、焦らなくて大丈夫。
子どもは信じて見守っていれば、自分の力で再び立ち上がり、前に進み出すエネルギーを必ず蓄えていきます。
ママも肩の力を抜いて、今日はおいしいおやつでも食べながら、わが子との今この瞬間の時間を大切に過ごしてくださいね。

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